豊胸術の歴史と問題点、新しい技術

目次

外国での豊胸術の現況

米国においては美容整形手術の件数で一番多いのは豊胸手術であり、一大産業となっている。

米連邦政府美容整形学会によるとアメリカでは年間22万5000人が豊胸手術を受けているとし、現在ではさらに増え、アメリカ(年間40万人)、ブラジル(年間15万人)、中国(年間10万人)となっている。

 

このように需要の多い豊胸術であるが、その歴史は豊胸術に伴う副作用との戦いであったことは間違なくこの発明がなされなかった以前においては様々な豊胸術が施されたが、それにより自然で十分大きな乳房が得られることはなかったといえる。



シリコン・生理食塩水バッグの歴史と問題点

近年の豊胸術の記録では1950年ごろからパラフィンやシリコンジェルを皮下に直接注入する方法が採用されたが、組織の壊死などの合併症・後遺症が多く発生した。

 

1963年にダウコーニング社(米国)によりシリコン製のバッグにシリコンジェルを充填した乳房インプラントを開発され、ついで、1965年フランスで生理食塩水入りのバッグが開発されて、美容目的でそれらが胸部に挿入される豊胸術が広く行われるようになった。

 

1990年代になるとシリコンジェルの破損による変形や漏出した場合の健康被害などの問題が米国で問題になりダウコーニング社などインプラント・メーカー数社が訴訟され、1992年にFDAによりシリコンジェルバッグの使用を一時的であるが停止するよう決定された。

その後はシリコンジェルバッグに代わって、生理食塩水バッグが広く普及した。

 

1995年に生理食塩水に高分子ポリマーを加えたハイドロジェルバッグが誕生したが、英、仏両国で長期使用による安全性が問題視され使用が禁止となった。

 

アラガン社とメンター社のシリコンジェルのみが2006年にFDAから製品認可を受けたが、その後の長期的な追跡研究を課せられている。



シリコンバッグの破裂でフランスではパニックに

バッグ挿入法では体の一部を切開するため傷跡が生じる。胸に埋め込む充填物は様々な種類があるが、経年にて劣化するので永久的に使えるものでは無い為、追加手術が生涯必要になる。

破裂やその他の合併症、美容上の問題によるリスクもある。

 

実際、2011年12月にフランスのポリ・アンプラン・プロテーズ (Poly Implant Prothese – PIP)社が製造した豊胸バッグが、体内で破れる恐れがあるとして、仏保健省は23日、使用者に対し、除去手術を受けるよう勧告した。

また、この会社のシリコンバックには発がん性も疑われている。

 

これと同様の事故として2010年、ロシアでは航空機内で気圧の変化により豊胸バッグが爆発した事故が発生した。

2011年中国では30代の授乳中の女性で豊胸バッグが破裂する事故が発生した。



シリコン挿入手術時の医療事故で植物人間に

また、シリコンバッグ、生理食塩水バッグでの豊胸を行う場合には手術が必要となり、その手術としての問題点も挙げておかねばならない。

 

2001年には豊胸術の際の医療事故で植物人間となった事件で東京地裁は医師に1億7051万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 

シリコンバッグ、生理食塩水バッグなどは海外で発達した医療技術であり、日本ではどのような乳房インプラントも薬事承認されておらず、健康上問題があるばかりでなく、挿入に腋下、胸部、臍部を切開しなければならず、前述のような医療事故を誘発する可能性もある。



脂肪注入は脂肪吸引をするので体への負担が大きく、また、乳がんの診断が困難になることがある

一方、比較的低侵襲の豊胸術として、乳房への脂肪移植(脂肪注入)は1980年代初頭から行われていたが、バストアップ効果が不十分なことや、石灰化した場合に乳がんの診断の妨げになるなど、否定的な意見が多く、米国形成外科学会は1992年に豊胸目的の脂肪移植を非難するに至った。

 

しかし近年、脂肪移植の技法の発達や乳がんの診断装置の進歩により、脂肪移植による豊胸術が見直される動きとなっている。

 

脂肪注入法は自己体内から脂肪吸引で抽出した皮下脂肪を乳房に移植する。

極端なバストアップを望まない場合など有効である。

切開が必要でない、自身の組織の移植であることなどの特徴がある。大量の脂肪注入は定着せずに石灰化・脂肪壊死を生じ、乳房がかたくなる。

 

また、硬結化、乳癌と誤診されるなどの問題を生じる。脂肪を採取した部位に凹凸などが生じることもあり訴訟も多いために、その移植手技法、移植量に関しては議論されるところとなっている。

 

従来の脂肪注入:採取した脂肪を直接注入するがほとんどは定着しない。

その脂肪移植を改良した方法として脂肪幹細胞移植とコンデンスリッチファット法が開発されてきた。

 

脂肪幹細胞移植(Cell-Assisted Lipo-transfer: CAL法):脂肪幹細胞移植を応用した手法で、脚部や腹部などから採取した脂肪から幹細胞を抽出し、残りの脂肪と共に胸部に移植する方法で、脂肪注入と比べて定着率は高いとされる。

採取した脂肪の半分は注入用に使わないため大量の脂肪が必要になり、極端な痩せ型の患者には向いていない。

また、脂肪壊死や石灰化のリスクは軽減されているが、全く無いわけでない。

 

同じような脂肪を使った方法にコンデンスリッチファット法(CRF法)がある。

この方法では腹部など自己体内から抽出した皮下脂肪を、ウェイトフィルターや専用の機器にて脂肪に含まれる不純物を除去し、健全な脂肪のみを乳房に移植する。

脂肪幹細胞移植と比べて、採取脂肪に対して脂肪の注入量がやや多いため、痩せ形にも適しているといわれる。

 

脂肪幹細胞移植やコンデンスリッチファットは脂肪移植に比べ、脂肪壊死や石灰化のリスクは軽減されているが、全く無いわけでない。

乳房が脂肪組織とへのカルシウム沈着によりかたくなる。

このような石灰化は乳がん検診で診断の妨げとなる。

また、これらの手術では局所麻酔または全身麻酔をかけるので体へ、また経済的な負担が大きくなる。



プチ整形ではない乳房へのヒアルロン酸注入:しこりができて乳房摘出も

最近に発展した豊胸方法としてヒアルロン酸注入も挙げておかねばならない。

 

ヒアルロン酸を乳房に注入することで豊胸を達成しようというものでプチ豊胸ともよばれる。

その効果は一時的でヒアルロン酸が吸収されたら再注入を要する。

 

乳癌検診では真っ黒なのう胞が多数あるように見える。

これはヒアルロン酸の組織化という現象である。

 

ヒアルロン酸の組織化が問題になっており、組織化に充満され吸収されないヒアルロン酸は異物として感じられ、注入したヒアルロン酸を含め乳腺・乳腺周囲組織の摘出術をうける患者も少なくない。

さらに、今後ますます社会問題化してくると思われる。



シリコンバッグを埋め込んでから自殺率が上昇する

豊胸術における問題点のひとつとしては自殺率に関する問題がある。

 

フィンランド、スウェーデンで豊胸手術を受けた女性(乳房再建の為の豊胸術を除く)の自殺率が一般女性と比べ、約3倍高いという調査結果がでている。

アメリカでは一般女性よりも50%も多く、胸以外の美容整形手術経験者と比べると5倍も多かった。

 

豊胸手術をする女性の性格傾向との因果関係も示唆されるが、豊胸手術経験者の自殺率が高いということは種々の調査の共通点となっている。

 

美容豊胸手術に批判的な団体「女性と家族のための全米政策研究センタ-」のダイアナ・ズッカ-マン会長は、「手術すると精神衛生が改善されるという正当化のための宣伝文句にのってはいけない。

胸に埋め込み手術をしてから、いつも痛みを感じ、罪悪感で苦しんでいる女性が多いことを知るべきだ」と話している。



再生医療を用いたクリニックビューティーあいちの新しい豊胸術

このような背景に臨んで、今回、乳腺周囲に脂肪組織を生成、増加させる方法を我々は開発した。

この方法は全く、麻酔を使用しないので体への負担はほぼない。

 

われわれの方法より自己の組織で豊胸が行えるようになり、術後に痛みなどは感じず、大きくなった乳房を生来のものとして自然に感じられるようになる。

 

シリコンインプラントで懸念される破裂、発癌の可能性やヒアルロン酸注入でおこるヒアルロン酸の組織化による硬結、乳がん検診で診断の邪魔となる脂肪壊死による石灰化、豊胸術でおこる麻酔事故を避けられるようになった。

 

 

乳房再生豊胸溶液4および5の調整

 お客様からヘパリン添加注射器に200ml採血し、血漿を分離する。国産の線維芽細胞成長因子(トラフェルミン®)溶液および国産の脂肪乳剤(イントラリポス®)をこの血漿に加えて乳房再生豊胸溶液を調整します。

 

施術

 笑気ガス吸入または麻酔クリーム塗布にて、鎮静または鎮痛をはかったうえでお客様の乳房皮下組織または乳腺後脂肪組織に22ゲージ注射針で乳房再生豊胸溶液を注入します。乳房再生豊胸溶液注入中は少なくとも動脈酸素分圧をモニターします。注入後15分から30分ベッド上で安静をはかる。止血を確認後、お客様に帰宅していただきます。

 

料金

 乳房再生豊胸溶液4を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液4注射料金340,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計373,000円、税込み402,840円。

乳房再生豊胸溶液5を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液5注射料金480,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計513,000円、税込み554,040円。

 

リスク

 ブラジャーサイズがAAカップ、Aカップでは乳房再生豊胸単独で豊胸するばあいブラジャーサイズAカップに豊胸するのに34回の乳房再生豊胸が必要で、施術費用が高価になります。ブラジャーサイズAAカップ、Aカップのかたはヒアルロン酸豊胸、アクア豊胸後に乳房再生豊胸を行うハイブリッド豊胸をお勧めします。ブラジャーサイズがAカップの方でブラジャーサイズが1カップ(2.5㎝)だけの豊胸を希望されるかたは乳房再生豊胸だけの豊胸とハイブリッド豊胸の場合では施術費用に大きな差はありません。しかし、ブラジャーサイズがAカップの方が2~3カップ以上の豊胸を希望される場合はハイブリッド豊胸をお勧めします。

 

施術を受けられない方

卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。食事制限で体重を減らしている方、過酷な労働、運動を行う方、明らかな心疾患、抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度の高脂血症(中性脂肪が500mg/dl)、癌に罹患している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方は乳房再生豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。

 

副作用

乳房再生豊胸の副作用は、乳房の色素沈着や赤み、かゆみで10%前後の頻度でみられます。乳房の色素沈着やあかみに対してはトラネキサム酸、かゆみに対しては抗アレルギー剤の投与で対応しています。乳房再生豊胸ではトラフェルミン®を使用しますが、この薬剤に含まれるエデト酸によるアレルギーがあります。また、イントラリポスには大豆蛋白質は含まれていませんが、卵黄からの脂質が含まれ、アレルギーを起こすことが知られています。乳房再生豊胸時には薬剤アレルギー、卵アレルギーの問診を行い、乳房再生豊胸溶液注入時には血中酸素分圧を監視して行っています。今までに、乳房再生豊胸時にアレルギー反応を認めた症例はありません。乳房再生豊胸後に迷走神経反射と思われる胃の痛みや吐き気が1~数%の頻度で認められます。胃の痛みに対してはプロトンポンプインヒビター、吐き気に対してはドンペリドンが投与されます。乳房再生豊胸時の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。

術後に投薬が行われることがありますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。