症例802(シリコンゲルバッグ豊胸から乳腺再生豊胸への”のりかえ豊胸”)


 29歳、女性で、シリコンゲルバッグから乳房再生豊胸への”のりかえ豊胸”の症例です。知人から乳腺再生豊胸で豊胸したと聞き、シリコンゲルバッグ豊胸から乳腺再生豊胸に転換を希望されました。乳腺再生豊胸を選んだ理由はシリコンゲルバッグを摘出した後のダウンタイムが短いという説明に納得したからとのことです。術前のバストサイズではトップバストとアンダーバストの差が13.0㎝で、ブラジャーサイズではB~Cでした。シリコンゲルバッグは乳腺下法で留置されていました。腋窩の過去の手術創に合わせて皮膚を切開して、シリコンゲルバッグを取り出しました。術後1週間でのバストサイズではトップバストとアンダーバストの差が7.3㎝になりました。1回目の1乳房再生豊胸(溶液4、総量200ml)で豊胸を行い、術後1カ月ではバストサイズではトップバストとアンダーバストの差が11.1㎝になり、1回の乳房再生豊胸(溶液4、総量200ml)でバストサイズは3.8㎝大きくなりました。その後もう一度、乳房再生豊胸(溶液4、総量200ml)を行いました。


Before:図1.シリコンゲルバッグ摘出前の乳房外観

術前のバストサイズではトップバストとアンダーバストの差が13.0cmで、ブラジャーサイズではB~Cでした。


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After:図2.シリコンゲルバッグ摘出直後の右腋窩

シリコンゲルバッグは乳腺下法で留置されていました。腋窩の過去の手術創に合わせて皮膚を切開して、シリコンゲルバッグを取り出しました。図はシリコンゲルバッグ摘出後に腋窩の創を縫合したものです。


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After:図3.シリコンジェルバッグ摘出から1週間後の乳房外観

術後1週間で1回目の乳房再生豊胸を乳房再生豊胸溶液5で行う直前の写真です。バストサイズではトップバストとアンダーバストの差が7.3cmになりました。


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After:図4.1回目乳腺再生豊胸から1か月目の乳房外観

1回目の乳房再生豊胸を乳房再生豊胸溶液4で行ってから1か月後の写真です。バストサイズではトップバストとアンダーバストの差が11.1㎝になりました。色素沈着を認めたためトラネキサム酸の投与を開始しました。


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After:図5.2回目乳腺再生豊胸から1か月後の乳房外観

この後に2回目の乳房再生豊胸胸を乳房再生豊胸溶液4(総量200ml)で行いました。乳房の色素沈着はトラネキサム酸の投与で軽快しました。


この症例では2回の乳房再生豊胸(溶液4、総量200ml)を行い、乳房はほぼシリコンゲルバッグ摘出前の大きさに戻りました。この症例から乳腺下シリコンゲルバッグ豊胸ほうが、大胸筋下シリコンゲルバッグ豊胸よりも、シリコンゲルバッグ摘出後の乳房再生豊胸は容易になるのではないかと考えられました。また、乳房再生豊胸注射部に色素沈着を認めたためトラネキサム酸の投与を開始し、軽快しました。

シリコンゲルバッグ摘出
施術
手術は乳輪を半周切開する経乳輪的アプローチか、腋窩を切開する経腋窩アプローチで行います。詳細は以下に説明します。シリコンゲルバッグ豊胸から乳腺再生豊胸への転換は図1に示すように、腋窩(脇)から皮膚を切開します。乳房の下に留置されているシリコンゲルバッグまで組織を剥離し、シリコンゲルバッグをかき出す経路をトンネル状に作ります。これはシリコンゲルバッグが乳腺下、大胸筋下に存在してもそう変わらない手術操作になります。通常、ここではあまり出血は見られません。シリコンゲルをかき出すトンネルができたら、シリコンゲルバッグを包む被膜とそのシリコンゲルバッグを切開します。その切開創を鉗子にて拡大して、指、または鈎でシリコンゲルバッグをかき出します。スライム状になったゲルが切開創から見えます。シリンコンゲルをちぎって、すこしずつ摘出します。2~3回これを繰り返すと、切開創からシリコンゲルバッグが完全に摘出されます。まれに被膜の内側にはシリコンゲルバッグとの癒着があり、シリコンゲルバッグを摘出すると、被膜内面に傷がつき、おおよそ術後1~2か月で被膜が癒着して、被膜自体が構造として認められなくなりますが、一般的には被膜の癒着が起きないことがあるので、ある薬品で被膜内面を処理します。これにより、被膜の癒着が起こり被膜自体は無くなります。この薬品は厚生労働省の認可を受けた医薬品で、小腸吻合や、大腸吻合、消化管吻合の時に使用する安全性の高いものです。この薬品は何かということはここでは明らかにいたしませんが、お客様にはお伝えします。手術後1週間目に乳腺再生豊胸をおこないますが、おおよそ1~3回の乳腺再生豊胸注射で手術前の乳房の大きさに戻せます。非常に稀に、手術後被膜に浸出液の貯留が発生することがありますが、術後にそれを注射針で穿刺し、排液後に薬品で洗浄すれば被膜が癒着し、浸出液の貯留がなくなります。

料金
 費用は税別で初診料3,000円、シリコン摘出手術代金(施術料)は400,000円(税別で価格はモニター価格で大胸筋下法、乳腺下法に関係なく)、手術基本料金30,000円、笑気ガス吸入60,000円、薬代4,500円で計497,500円、税込み537,300円です。
 
リスク
手術に伴う通常のリスクとして、出血、感染、手術部位の腫れがあります。またキシロカインアレルギーの既往がなくともキシロカインアレルギーでアナフラキシーショックになる可能性があります。局所麻酔が使用極量を超えなくても中毒の可能性もあります。これらのリスクに対して静脈路確保、血圧モニター、血中酸素飽和度モニター、心電計装着を実施しています。
 
施術を受けられない方
 キシロカインアレルギーのある方、卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。食事制限で体重を減らしている方、過酷な労働、運動を行う方、明らかな心疾患、抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度の高脂血症(中性脂肪が500mg/dl)、癌に罹患している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方は乳房再生豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。
 
副作用
 シリコンゲルバッグ摘出後に残存する被膜が拘縮し、乳房の変形、痛みを来すことがあります。また残存した被膜に浸出液が貯留し、乳房が固くなり、内容液を排出し、被膜を癒着させる手術を受けなければならない可能性があります。術中の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。吐き気に対してはドンペリドンやプリンペランが投与され、30分から1時間で症状は軽快します。術後に投薬が行われますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。
 
乳房再生豊胸
乳房再生豊胸溶液4および5の調整
 お客様からヘパリン添加注射器に200ml採血し、血漿を分離する。国産の線維芽細胞成長因子(トラフェルミン®)溶液および国産の脂肪乳剤(イントラリポス®)をこの血漿に加えて乳房再生豊胸溶液を調整します。
 
施術
 笑気ガス吸入または麻酔クリーム塗布にて、鎮静または鎮痛をはかったうえでお客様の乳房皮下組織または乳腺後脂肪組織に22ゲージ注射針で乳房再生豊胸溶液を注入します。乳房再生豊胸溶液注入中は少なくとも動脈酸素分圧をモニターします。注入後15分から30分ベッド上で安静をはかる。止血を確認後、お客様に帰宅していただきます。
 
料金
 乳房再生豊胸溶液4を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液4注射料金340,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計373,000円、税込み402,840円。
乳房再生豊胸溶液5を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液5注射料金480,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計513,000円、税込み554,040円。
 
リスク
 キシロカインアレルギー、卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性があります。豊胸効果がないと考えられるのが、体重が増えない可能性の方です。以下の「施術を受けられない方」に記載されている方では施術を実施できないと考えられます。
 
施術を受けられない方
 卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。食事制限で体重を減らしている方、過酷な労働、運動を行う方、明らかな心疾患、<a name=""_Hlk519074221""></a>抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度の高脂血症(中性脂肪が500mg/dl)、癌に罹患している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方は乳房再生豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。
 
副作用
 乳房再生豊胸の副作用は、乳房の色素沈着や赤み、かゆみで10%前後の頻度でみられます。乳房の色素沈着やあかみに対してはトラネキサム酸、かゆみに対しては抗アレルギー剤の投与で対応しています。乳房再生豊胸ではトラフェルミン®を使用しますが、この薬剤に含まれるエデト酸によるアレルギーがあります。また、イントラリポスには大豆蛋白質は含まれていませんが、卵黄からの脂質が含まれ、アレルギーを起こすことが知られています。乳房再生豊胸時には薬剤アレルギー、卵アレルギーの問診を行い、乳房再生豊胸溶液注入時には血中酸素分圧を監視して行っています。今までに、乳房再生豊胸時にアレルギー反応を認めた症例はありません。乳房再生豊胸後に迷走神経反射と思われる胃の痛みや吐き気が1~数%の頻度で認められます。胃の痛みに対してはプロトンポンプインヒビター、吐き気に対してはドンペリドンが投与されます。乳房再生豊胸時の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。
 術後に投薬が行われることがありますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。"