ハイブリッド豊胸

 

 ハイブリッドとは英語の「hybrid」から由来しており、「異なった要素を混ぜ合わせたもの・組合わせたもの」の意味です。豊胸では乳腺再生豊胸、シリコン豊胸、アクア豊胸、脂肪豊胸だけでは満足した結果が得られない場合、2つ以上の方法を組みあわせて、満足度の高い豊胸を達成しようとするものです。この「ハイブリッド豊胸」という言葉はネット上でもたびたび見受けられるようになりましたが、これは、現在、当クリニックが商標登録中です。 当クリニックでは他の豊胸を行った後に、その問題点を改善するために行う豊胸を修正豊胸と呼びます。最初から計画的におこなう豊胸で、複数の豊胸術を組み合わせて行うものをハイブリッド豊胸と呼んでいます。ハイブリッド豊胸はAA、AAAのブラジャーサイズの方が比較的安価に豊胸を達成できるようにと考案したものです。

 

● どうしてハイブリッド豊胸が必要なのか?

ブラジャーサイズがAA、AAAの方ではハイブリッド豊胸を除いてシリコン豊胸術しか効果がありません。確かにヒアルロン酸豊胸は効果的ですが、数か月しか持続しませんし、効果が持続した場合は硬くなります。脂肪豊胸はブラジャーサイズがA、AA、AAAの方では効果が期待できません。つまり、脂肪注入では豊胸ができないと考えられます。乳腺再生豊胸はブラジャーサイズがAA、AAAの方でも効果がありますが、1カップサイズアップに約4回の施術が必要でした。当クリニックではヒアルロン酸豊胸後やアクアフィリングやアクアリフトによる豊胸後に乳腺再生豊胸をお受けになるお客様が多く、このような方では片側100mlの乳腺再生豊胸溶液を注入したときブラジャーサイズ約で約1カップ、長さにして2.5cm大きくなるとことが判りました。

 

● どうして乳腺再生豊胸によるハイブリッド豊胸が必要なのか?

ハイブリッド豊胸に使用する豊胸術として ヒアルロン酸、脂肪細胞注入、乳腺再生豊胸が考えられます。ヒアルロン酸注入は硬くなったり、消えてしまったりして問題の多い施術です。脂肪細胞注入も注入後に注入した細胞が消失します。しかし、乳腺再生豊胸は術後に消失して全くなくなることはありません。脂肪豊胸は術後に膨らんだ乳房の体積が減少することがあります。脂肪豊胸は2~3回、施術を繰り返せば豊胸に成功するのでしょうが、これは被施術者(お客様)にかなりの肉体的、精神的、経済的負担となります。乳腺再生豊胸は脂肪豊胸のような体に侵襲を加えるという短所がなく、施術を何回でも繰り返し行えます。

 

● 乳腺再生豊胸によるハイブリッド豊胸のしくみ

 アクアフィリング、アクアリフト、吸収型ヒアルロン酸と乳腺再生豊胸をもちいたハイブリッド豊胸の仕組みを簡単に下の図に示した。

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 ブラジャーサイズA以下の方では乳腺再生豊胸溶液を注入しても乳腺周囲を通過して乳腺後脂肪織(乳腺と大胸筋の間の脂肪組織)を経由して吸収される(図1)。アクアフィリング、アクアリフトやヒアルロン酸をこの乳腺後脂肪織に注入すると乳腺再生豊胸溶液は皮膚表面のリンパ流に乗り拡散するだけなので乳腺周囲に停滞する時間が長くなる。吸収型ヒアルロン酸を使用した場合図3のように乳腺再生豊胸溶液でヒアルロン酸が溶解されたり、それに関係なく消失したりし、最終的には図4にように乳腺再生豊胸でつくられた脂肪組織だけがのこる。アクアフィリング、アクアリフトを使用した場合は乳腺再生豊胸溶液に関係なく約8年くらいで自然に消滅し、ヒアルロン酸の場合と同じように増加した脂肪組織だけが残る。

 

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  •  乳腺再生豊胸によるハイブリッド豊胸の実際

乳腺再生豊胸では片側100mlの乳腺再生豊胸溶液を乳房に注入すると、注入直後ではブラジャーサイズで1.5カップ~2カップ、胸囲長で3.8cm~5.0cmの豊胸効果がありますが、注入後には乳腺再生豊胸溶液は徐々に排出されるか、脂肪組織に置き換わり、注入後1週間ではブラジャーサイズで0.5カップ~0.9カップ、胸囲長で1.2cm~2.3cmまで胸囲長は減少します。その後はほぼ減少が無くなります。乳腺再生豊胸溶液注入後1か月では、ブラジャーサイズで0.4カップ~0.8カップ、胸囲長で1.0cm~2.0cmになり、それ以後では乳腺再生豊胸の効果は安定します。上記の現象はブラジャーサイズがA以上の方に認められるパターンです。

 

 

 

乳腺再生豊胸前のブラジャーサイズがA以上の被施術者での

両側に200mlの乳腺再生豊胸溶液5を注射した場合胸囲長の変化

 

 

術直後

術後1週間

術後1か月

ブラジャーカップサイズで増加した

胸囲長を表した場合(カップ)

 1.5~2

0.5~0.9

0.4~0.8

 増加した胸囲長を表した場合(cm)

 3.8~5.0

  1.2~2.3

  1.0~2.0

 

(これらの数値はあくまで目安であり、個人のデーターに厳密に適用できるものではありません)

 

 

 一方、ブラジャーサイズがA以下の方(ブラジャーサイズAA,AAAの方)では乳腺再生豊胸の効率が上記のパターン当てはまらず、最初の3回の乳腺再生豊胸では胸囲長は0.5cm~0.7cm前後しか増大せず、4回目から1回の乳腺再生豊胸で胸囲長が1.2cm~1.5cm増大します。その結果、ブラジャ-サイズを乳腺再生豊胸でAAAからA、またはAAからB、AからCに豊胸するのに、つまりブラジャやーサイズで2カップのサイズアップをさせるのに約5回の乳腺再生豊胸が必要となります。5回の乳腺再生豊胸の施術費用は税別で170万円となり、AAのかたがさらにC,Dカップを希望された場合では施術費用は税込みで400万円近くになります。下にブラジャーサイズがA以下の方でに乳腺再生豊胸の効率を示します。

 

乳腺再生豊胸前のブラジャーサイズがAAA、AAの被施術者での

両側に200mlの乳腺再生豊胸溶液5を注射した場合胸囲長の変化

 

 

乳腺再生豊胸1~3回における

術後1か月での胸囲長の増加

乳腺再生豊胸4回以降における

術後1か月での胸囲長の増加

増加した胸囲長を表した場合(cm)

0.5~0.7

1.2~1.5

 

(これらの数値はあくまで目安であり、個人のデーターに厳密に適用できるものではありません)

 

 

このように乳腺再生豊胸は脂肪細胞の分化を誘導した安定して効果があげられ、脂肪移植を必要としない豊胸術ですが、ブラジャーサイズAA,AAAの方では豊胸効率が芳しくありません。そこで、当クリニックでは吸収型のヒアルロン酸や、吸収がゆっくりしたポリアクリルアミドゲル(アクアフィリング、アクアリフト)を乳腺と大胸筋の間の後乳腺組織に注入します。これにより乳房皮膚表面から乳腺を通過し、大胸筋筋膜を通過するリンパの流れを遮断すること、また大胸筋筋膜から乳腺に伸びるクーパー靭帯を伸展させ、乳房が膨らみ易くなり、それにより1回の100mlの乳腺再生豊胸溶液の乳房への注入で胸囲長をほぼ2.5cm増大させられるようになりました。吸収型ヒアルロン酸を使用しない場合では1回の100mlの乳腺再生豊胸溶液の乳房への注入で胸囲長は0.5cm~0.7cm前後しか増大しませんでした。ブラジャ―サイズがAAの方をB~Cに豊胸する場合では、まず、片側の乳房へ吸収型のヒアルロン酸50mlを注入しブラジャーサイズを0.5~0.8カップ増大させ、ブラジャーサイズをA前後に増大させます。その後2回の乳腺再生豊胸注射で約2カップ乳房が増大し、ブラジャ―サイズはA~Bとなります。ここまでの施術費用、ヒアルロン酸豊胸1回分と2回分の乳腺再生豊胸に要する金額を下にまとめました。

 

アクアリフト豊胸(200グラム)1回、乳腺再生豊胸溶液5(200ml)2回の料金の内訳(税別)

初回の施術アクアリフト豊胸: 税別で施術費用340,000円(両側200グラム)
   手術代金30,000円、初診料3,000円、薬代5,000円(税込みで408,240円)

2回目施術の乳腺再生豊胸溶液5(200ml)

税別で施術費用480,000円、笑気ガス吸入20,000円、
再診料1,000円、トラネキサム酸8,000円
(税込みで549,720円)

3回目施術の乳腺再生豊胸溶液5(200ml)

税別で施術費用480,000円、
笑気ガス吸入20,000円、再診料1,000円、
(税込みで541,080円)
合計1,499,040円(税込み)で約5.0cm~6.0cmのバストサイズアップが可能

例を挙げます。お客様のトップとアンダーの差が6.6cmの場合の例では下に示すように

 

 

施術によるバスト

    サイズアップ

トップとアンダーの差

ラジャーサイズ

術前

 

6.6 cm

AA

ヒアルロン酸 100 ml豊胸後

 1.3~2.0cm

7.9~8.6 cm

A

1回目200 ml乳腺再生豊胸溶液5(200ml)注入後

約 2 cm

9.9~10.6 cm

A~B

2回目200 m乳腺再生豊胸溶液5(200ml)注入後

約 2 cm

11.9~12.6 cm

B~C

(これらの数値はあくまで目安であり、個人のデーターに厳密に適用できるものではありません)

 

税込み1,511,784円でブラジャーサイズAAからB~Cへと、言い換えれば、トップとアンダーの差6.6 ㎝から11.9 ㎝~12.6 ㎝へと約5.3 ㎝~6.0 ㎝のバストサイズアップが可能です。これはあくまでも目安で数パーセントの方ではハイブリッド豊胸は効率良くいかないかもしれません。

 平成30年4月18日から保証制度は廃止しました。

 

実際のハイブリッド豊胸の症例をご覧ください。

 

料金

吸収型ヒアルロン酸

価格

総量が100ml(片側50mlづつ注入)

税別340,000円

乳腺再生豊胸5(成長因子添加あり)総量200ml

価格

総量が200ml(片側なら100mlづつ注入できる)1回

税別480,000円

 

このお値段で確実にブラジャーサイズAAをB~Cと変えることができます。吸収型ヒアルロン酸は実際には片側100ml使用したいのですが、材料費が高いので片側50mlとしております。この吸収型ヒアルロン酸を使用する場合注意しなければいけないのは、吸収型ヒアルロン酸が吸収されるのに8か月の時間しかかからないということです。この8か月間に2回に乳腺再生豊胸が必要になりますので金銭的に十分な余裕が必要です。また、吸収型ヒアルロン酸は片側50mlしか使用せず、ヒアルロン酸豊胸後には乳房の左右差が出ますが、乳腺再生豊胸をただちに開始するので、乳房の形や、左右差の問題は速やかに解決されます。このハイブリッド豊胸はブラジャーサイズがB以上の方にも使用できます。例えばBの方をDにするには片側の乳房へ吸収型のヒアルロン酸50mlを注入しブラジャーサイズを0.5~0.8カップ増大させ、ブラジャーサイズをC近くに増大させます。その後1~2回の乳腺再生豊胸注射で約2カップ大きくさせられ、ブラジャ―サイズはDとなります。しかし、ブラジャーサイズがB以上の方にハイブリッド豊胸は必要かというと、その必要はないと考えています。ブラジャーサイズがB以上の方では片側100mlの乳腺再生豊胸で約2~3cmの豊胸効果が認められます。

 

アクアリフト・乳腺再生豊胸によるハイブリッド豊胸

 アクアリフトは経済的に余裕がない方にお勧めしています。アクアリフトの発癌性に関してはまず、アクアリフトに含有されるアクリルアミドの量がポテトチップスのそれと同程度で問題がないと考えています。アクアリフトが吸収されるのは約8年ですからこの期間に乳腺再生豊胸を数回うけていただくことになります。アクアリフトの豊胸効果では片側の乳房にアクア50グラムを注入すると0.5~0.8カップ大きくなりますが、左右差が生じます。片側の乳房にアクア100グラムを注入すると1.0カップ~1.6カップ大きくなり、左右差を考慮した施術が可能です。8年間の間に乳腺再生豊胸をするので、アクアリフトの注入量が片側50グラムでは豊胸効果として十分ではなく、比較的長い時間アクアリフト豊胸だけで過ごしますから、乳房の左右差を解消するため、また、乳房の形を整えるために片側100グラムにアクアリフトの注入をお勧めします。このようなポリシーから片側50グラムのアクアリフトの注入はお断りしております。

アクアリフト・乳腺再生豊胸によるハイブリッド豊胸の料金

アクアリフト

価格

総量が200グラム(片側100グラムづつ注入)

税別340,000円

乳腺再生豊胸4(成長因子添加あり)総量200ml

価格

総量が200ml(片側なら100mlづつ注入できる)1回

税別340,000円

 

 

アクアリフト豊胸(200グラム)1回、乳腺再生豊胸溶液5(200ml)2回の料金の内訳(税別) 初回の施術アクアリフト豊胸: 税別で施術費用340,000円(両側200グラム)
   手術代金30,000円、初診料3,000円、薬代5,000円(税込みで408,240円)
2回目施術の乳腺再生豊胸溶液5(200ml) 税別で施術費用480,000円、笑気ガス吸入20,000円、
再診料1,000円、トラネキサム酸8,000円
(税込みで549,720円)
3回目施術の乳腺再生豊胸溶液5(200ml) 税別で施術費用480,000円、
笑気ガス吸入20,000円、再診料1,000円、
(税込みで541,080円)
合計1,499,040円(税込み)で約5.0cm~6.0cmのバストサイズアップが可能

 

 

例を挙げます。お客様のトップとアンダーの差が6.6cmの場合の例では下に示すような豊胸効果が考えらえます。

 

 

施術によるバスト

    サイズアップ

トップとアンダーの差

ラジャーサイズ

術前

 

6.6 cm

AA

アクアリフト酸 200グラム豊胸後

 約2.5cm

9,1 cm

A

1回目200 ml乳腺再生豊胸溶液5注入後

約 2.5 cm

11.6 cm

B

2回目200 ml乳腺再生豊胸溶液5注入後

約 2.5 cm

14.1 cm

C

(これらの数値はあくまで目安であり、個人のデーターに厳密に適用できるものではありません)

ブラジャーサイズをお聞きすると知らない方が多いので、豊胸術を受けようかと考えて見える方は数か所のクリニックか下着ブティックで実測していただくことをお勧めします。まずご自分の実際のバストサイズを知って、戦略的に豊胸術を受けること考えましょう。

ヒアルロン酸豊胸

 ヒアルロン酸豊胸の手術では、笑気ガス吸入後に針挿入部に麻酔を行います。その後、針挿入部の皮膚を3㎜~4㎜の皮膚割線に沿って切開します。皮膚割線に沿って切開された皮膚を適切に縫合すると皮膚の切開創の治癒後に切開の傷跡が残らないことが知られております。皮膚割線に沿って、3mmほど切開するので術後の切開創の跡は目立たなくなります。この皮膚切開部から直径3mm、長さ25~30cmの針を挿入します。この針は5㎝~10cmの皮下脂肪組織を経由して、その針先が乳腺の基底部、乳頭の真下まで達します。この針からヒアルロン酸と局所麻酔薬を注射し、ヒアルロン酸を乳頭より下方に留置します。皮膚割線に沿って切開された皮膚を5-0のPDSⅡで一針埋没縫合しますので、術後。抜糸の必要はありません。

料金

 費用は税別で初診料3,000円、ヒアルロン酸100グラムの施術料金は340,000円です。そのほかに税別で手術基本料金30,000円、笑気ガス吸入30,000円、薬代4,500円が必要です。

リスク

 手術に伴う通常のリスクとして、出血、感染、手術部位の腫れがあります。グラム陽性球菌感染を抑制する必要がある場合では術後に通常使用する抗生物質以外に加えて、グラム陽性球菌が感受性をもつ抗生物質を投与します。またキシロカインアレルギーの既往がなくともキシロカインでアナフィラキシーショックになる可能性があります。また、局所麻酔薬を極量使用しなくても局所麻酔薬中毒が起こる可能性があります。これらのリスクに対して静脈路確保、血圧モニター、血中酸素飽和度モニター、心電計装着を術中に実施しております。 さらに、胸部インプラント留置後は胸部にインプラントを留置するためか、迷走神経反射が起こりやすくなります。心電計での徐脈、頻脈がみられます。徐脈は術中には経過観察できない場合があり、気管支喘息が合併している可能性がなければ硫酸アトロピン、気管支喘息も合併している可能性があればエピネフリンを投与します。頻脈はQT延長のために起きていることがおおく、経過観察だけで通常の脈拍に復帰する場合が多く、インデラルを使用することはほぼありませんが、そうした場合も想定してあります。大胸筋を使う方は留置したヒアルロン酸が消失しやすいのでヒアルロン酸豊胸後に乳房再生豊胸施術を2~3回受けるように指導しています。

 

施術を受けられない方

ヒアルロン酸のアレルギーの既往のある方、キシロカインアレルギーのある方、卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。明らかな心疾患、抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方はアクア豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。グラム陽性球菌の感染既往のある方はグラム陽性球菌に感受性がある抗菌剤が投与可能であれば、施術を受けられます。

 

副作用

術中の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。またアクティブゲルの留置のためか術後に迷走神経刺激によると思われる吐き気、嘔吐があります。吐き気、嘔吐に対してはドンペリドンやプリンペランが投与され、30分から1時間で症状は軽快します。術後に投薬が行われますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。

 

アクア豊胸施術

 手術に先立って、乳房内側縁、下縁、外側縁にマーキングし、アクア豊胸の出来上がりをデザインします。手術では笑気ガス吸入後に針挿入部に麻酔を行います。その後、針挿入部の皮膚を3㎜~4㎜の皮膚割線に沿って切開します。皮膚割線に沿って切開された皮膚を適切に縫合すると皮膚の切開創の治癒後に切開の傷跡が残らないことが知られております。皮膚割線に沿って、3mmほど切開するので術後の切開創の跡は目立たなくなります。この皮膚切開部から直径3mm、長さ25~30cmの針を挿入します。この針は5㎝~10cmの皮下脂肪組織を経由して、その針先が乳腺の基底部、乳頭の真下まで達します。この針からアクティブゲルと局所麻酔薬を注射し、アクティブゲルを術前に決めたデザインに従い留置します。約40グラムのアクティブゲルは注入せずに取り置き、アクティブゲル注入を中断します。左右の乳房に注入されたアクティブゲルを軽くマッサージし、左右差を確認してから、取り置きしたアクティブゲルを使い、左右差があればをこれ解消し、左右差がなければ20グラムずつ左右の乳房に注入します。皮膚割線に沿って切開された皮膚を5-0のPDSⅡで一針埋没縫合しますので、術後。抜糸の必要はありません。

料金

 費用は税別で初診料3,000円、アクティブゲル100~400グラムの施術料金は240,000円(100グラム)、340,000円(200グラム)、510,000円(300グラム)、680,000円(400グラム)です。そのほかに税別で手術基本料金30,000円、笑気ガス吸入30,000円、薬代4,500円が必要です。

リスク

 アクティブゲル留置直後に軽くマッサージを行わないと、術後1カ月くらいから留置されたアクティブゲルを“しこり”として触るようになり、また感じるようになります。したがって、当クリニックではアクティブゲル留置直後に軽くマッサージを必ず行います。しかし、アクティブゲル留置直後に軽くマッサージを行っても1カ月後くらいから留置したアクティブゲルを固く感じる場合がまれにみられます。現在のところ私どものデータでは施術例200例に1例みられ、その頻度は0.5%です。この場合、塩分の濃い食事をとっていることがありますので食事の塩分制限を指導します。それでも解決しない場合は特殊な機器を用いてアクティブゲルを入れた切開部位からアクティブゲルを10~20グラムほど吸引します。吸引後、1週間乳房全体を弾性テープで固定し、出血を抑制します。

手術に伴う通常のリスクとして、出血、感染、手術部位の腫れがあります。感染に関しては私どものデータの施術例200例では感染が1例もありませんでした。グラム陽性球菌感染を抑制する必要がある場合では術後に通常使用する抗生物質以外に加えて、グラム陽性球菌が感受性をもつ抗生物質を投与します。またキシロカインアレルギーの既往がなくともキシロカインでアナフィラキシーショックになる可能性があります。また、局所麻酔薬を極量使用しなくても局所麻酔薬中毒が起こる可能性があります。これらのリスクに対して静脈路確保、血圧モニター、血中酸素飽和度モニター、心電計装着を術中に実施しております。 さらに、アクティブゲル留置後は胸部にアクティブゲルを留置するためか、迷走神経反射が起こりやすくなります。心電計での徐脈、頻脈がみられます。徐脈は術中には経過観察できない場合があり、気管支喘息が合併している可能性がなければ硫酸アトロピン、気管支喘息も合併している可能性があればエピネフリンを投与します。頻脈はQT延長のために起きていることがおおく、経過観察だけで通常の脈拍に復帰する場合が多く、インデラルを使用することはほぼありませんが、そうした場合も想定してあります。

他のリスクとしてアクアリフト(アクティブゲル)、アクアフィリングにはこれらの製造過程で混入するアクリルアミドが5ppm(輸入代行元;IMJ調べ)ほど含まれています。この量はポテトチップスに含まれる量と同じで、健康被害をもたらすものとは考えられません。アクリルアミドは発癌性の疑われる物質であるグループ2Aに分類されますが、この分類に牛豚羊馬ヤギなどの赤肉も含まれています(1)。アクリルアミドはについて詳細に書かれている農林水産省の「食品に含まれているアクリルアミド」の記載を以下に引用します(2)。アクリルアミドは、炭水化物を多く含む原材料を高温(120℃以上)で加熱調理した食品に含まれる可能性があります。例えば、ポテトチップス、フライドポテトなど、じゃがいもを揚げたスナックや料理、ビスケット、クッキーのように穀類を原材料とする焼き菓子などに、高濃度に含まれていることが報告されています。コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品にもアクリルアミドが高濃度に含まれていることが報告されています。アクリルアミドはとても水に溶けやすいため、これらから抽出したコーヒー、ほうじ茶、麦茶などの飲料にもアクリルアミドが含まれていることが確認されています。アクリルアミドが含まれている食品は、市販の加工食品だけではありません。アクリルアミドができる仕組みには食品の加熱が関係していることから、家庭で食品を調理する場合にもアクリルアミドが生成する条件がそろえば、アクリルアミドができてしまう可能性があります。例えば、野菜の素揚げや炒めもの、手作りの焼き菓子、トーストしたパンなどにもアクリルアミドが含まれていることが確認されています。加熱していない生の食材にはアクリルアミドは含まれていません。また、加熱調理した食品でも茹でたり、蒸したりした食品にはアクリルアミドが含まれていないか、含まれていても極微量であることが報告されています。食品ではありませんが、私たちが接する身近なものとしてはタバコの煙にもアクリルアミドが含まれています。アクティブゲルには5ppmのアクリルアミドが含まれると述べましたが、この量は5㎎/㎏と同じ濃度です。農林水産省の「アクリルアミドを含む食品」に食品とアクリルアミドの濃度が出ていますので一度ご覧ください。ポテトチップスにもアクティブゲルに近似した濃度のアクリルアミドが含まれています。これらも食品は毎日摂取してゆくものです。一方、アクティブゲルは1回~2回の注入で400グラムが使用されるだけです。したがってアクリルアミドと発癌との関係を心配される方は、毎日摂取する食品に注意していただくことも大事です。ちなみに、厚生労働省の加工食品中アクリルアミドに関するQ&Aでは2015年の統計でEUの人々は日本の人々の約10倍のアクリルアミドを摂取しています。

科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体がアクリルアミドの発がん性問題 「ポテチに多い」で慌てる必要はない」で指摘している通り(4)、アクリルアミドの大量摂取が問題と考えられます。生涯にわたって摂取するアクリルアミドの量からみて、アクア豊胸で投与されるアクリルアミドはかなり少量ですから、アクア豊胸が健康に大きな被害を出す可能性は少ないと考えています。

 

施術を受けられない方

キシロカインアレルギーのある方、卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。明らかな心疾患、抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方はアクア豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。過酷な労働、運動を行う方では留置したアクティブゲルが1年以内に消失する可能性があります。この場合は乳房再生豊胸をアクア豊胸後に行うと留置したアクティブゲルの減少をくい止めることができますので医師にご相談ください。

副作用

術中の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。またアクティブゲルの留置のためか術後に迷走神経刺激によると思われる吐き気、嘔吐があります。吐き気、嘔吐に対してはドンペリドンやプリンペランが投与され、30分から1時間で症状は軽快します。術後に投薬が行われますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。

文献

1.IARC発がん性リスク一覧https://ja.wikipedia.org/wiki/IARC%E7%99%BA%E3%81%8C%E3%82%93%E6%80%A7%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E4%B8%80%E8%A6%A7

2.「食品に含まれているアクリルアミド」http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_kiso/syokuhin.html

3.農林水産省:「アクリルアミドを含む食品」http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/nousui/ganyu.html

4.厚生労働省の加工食品中アクリルアミドに関するQ&Ahttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/kagaku/topics/tp021101-1.html

5.アクリルアミドの発がん性問題 「ポテチに多い」で慌てる必要はない」

http://www.foocom.net/column/editor/11634/

 

 

乳房再生豊胸

乳房再生豊胸溶液4および5の調整

 お客様からヘパリン添加注射器に200ml採血し、血漿を分離する。国産の線維芽細胞成長因子(トラフェルミン®)溶液および国産の脂肪乳剤(イントラリポス®)をこの血漿に加えて乳房再生豊胸溶液を調整します。

 

施術

 笑気ガス吸入または麻酔クリーム塗布にて、鎮静または鎮痛をはかったうえでお客様の乳房皮下組織または乳腺後脂肪組織に22ゲージ注射針で乳房再生豊胸溶液を注入します。乳房再生豊胸溶液注入中は少なくとも動脈酸素分圧をモニターします。注入後15分から30分ベッド上で安静をはかる。止血を確認後、お客様に帰宅していただきます。

 

料金

 乳房再生豊胸溶液4を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液4注射料金340,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計373,000円、税込み402,840円。

乳房再生豊胸溶液5を用いた場合:税別で初診料3,000円、乳房再生豊胸溶液5注射料金480,000円、麻酔クリームまたは笑気ガス吸入20,000円、トラネキサム酸(6錠/日、処方代も含む)90日分10,000円で計513,000円、税込み554,040円。

 

リスク

施術を受けられない方

卵アレルギーのある方ではアナフラキシーショックで死亡する可能性がありますので施術を受けられません。食事制限で体重を減らしている方、過酷な労働、運動を行う方、明らかな心疾患、抗血小板剤、抗凝固剤を服用中の方、免疫抑制剤を服用中の方、腎疾患、肝疾患にかかっている方、血中アルブミンが低下している方、高度の高脂血症(中性脂肪が500mg/dl)、癌に罹患している方、高度な貧血の方、膠原病、感染症に罹患している方は乳房再生豊胸が受けられません。他に受けられない可能性の疾病がありますので、事前に医師にご相談ください。

 

副作用

乳房再生豊胸の副作用は、乳房の色素沈着や赤み、かゆみで10%前後の頻度でみられます。乳房の色素沈着やあかみに対してはトラネキサム酸、かゆみに対しては抗アレルギー剤の投与で対応しています。乳房再生豊胸ではトラフェルミン®を使用しますが、この薬剤に含まれるエデト酸によるアレルギーがあります。また、イントラリポスには大豆蛋白質は含まれていませんが、卵黄からの脂質が含まれ、アレルギーを起こすことが知られています。乳房再生豊胸時には薬剤アレルギー、卵アレルギーの問診を行い、乳房再生豊胸溶液注入時には血中酸素分圧を監視して行っています。今までに、乳房再生豊胸時にアレルギー反応を認めた症例はありません。乳房再生豊胸後に迷走神経反射と思われる胃の痛みや吐き気が1~数%の頻度で認められます。胃の痛みに対してはプロトンポンプインヒビター、吐き気に対してはドンペリドンが投与されます。乳房再生豊胸時の痛みの軽減に笑気ガス吸入が行われますが、副作用として吐き気が数%の頻度で出現します。

術後に投薬が行われることがありますが、その副作用として覚えておかなければならないものは薬疹です。薬疹がでると、かゆみや腫れが生じますから、かゆみや腫れがある場合はすぐに薬剤師か医師に相談してください。そのため処方された薬剤の履歴は整理して保存してください。